歯周病・糖尿病

〜患者さんとスタッフのほっこりする話〜「詰め物が取れて良かったですね!」その理由とは???

詰め物がはずれたことより、
歯周病の進行が危機的だった!

患者さんとスタッフのほっこりする話
毎日診療をしていると、患者さんとスタッフの間で”ほっこりする話”や”感動する話”が、たくさん生まれます。当院では全スタッフで昼礼時にエピソードを共有をしながら一喜一憂しております。その中から、今日はほっこりするエピソードをご紹介いたします。

来院のきっかけは「6年前に入れた”詰め物”がはずれた」ことでした。

20代女性が当院を訪れたのは、6年前にいれた白いプラスチックの詰め物がとれたことがきっかけでした。「詰め物がとれたので、つけて欲しい」が訴えでしたが、久しぶりの来院のためお口のなか全体を診査してみると、歯ぐきが所々赤く炎症していて、出血している箇所もあり、【歯周病が中度まで進行】している状態でした。

彼女は、6年前に詰め物の治療が終わった後、約3年半前までは、定期的にメンテナンスケアに通って頂いていましたが、いつしか仕事が忙しくなりご自身のカラダのケアは後回しになってしまい、一度メンテナンスケアの予約をキャンセルされてから、気付けば3年半もメンテナンスケアに通えていませんでした。その間に歯周病が進行してしまっていたのです。

「詰め物がとれて良かったですね!」の理由とは?

本来であれば「詰め物」がとれて、良かったということはありません。しかし、今回は詰め物がとれてくれたお陰で、久しぶりに来院してくださるきっかけができ、そして歯周病が進行していることを発見できました。このまま歯周病が進行して全身疾患につながる前に、リスク回避できたことに「前歯の詰め物が取れて来てくれてよかったですね!」の言葉が、スタッフの口から自然と漏れたのです。自覚症状のないうちにジワジワと進行する歯周病が、重度になる前に今気付けて本当に良かったと思います。大事に至らなくて良かったです。ご自身のカラダの健康に意識が向けられて良かったです。などなど、患者さんの健康を想うたくさんの良かったの思いがスタッフの言葉に込められていました。

私たちの仕事は、患者さんに「生涯健康でいただくため」のサポートです!

スタッフの思いが届いたのか、患者さんの口からも「本当ですね!!前歯の詰め物が取れてくれてよかったと思いました。もう、歯はなんとしてでも残したいので!歯周治療がんばります!」と言ってくださり、歯科衛生士と二人三脚で歯周病治療をがんばって通ってくださっています。

これほど歯に関心の高い人であっても、歯周病が進行していることにはなかなか気付けないのです。それほど歯周病の進行はわかりにくく、ジワジワ少しずつ進行していくのです。

患者さんから希望されたことだけを治療するのでは、患者さんの健康は守ることができません。私たちは歯科の専門家として、知識と技術と経験を、患者さんの「生涯健康」や「望む生活」「幸せな人生」を送っていただくために使いたいのです。生涯健康に人生を送っていただくための手助けこそが私たちの使命です。私たちの専門性を通じて、少し患者さんのお役に立てたと感じた”ほっこりエピソード”でした。