子どもたちの萌出した直後の歯は、まだエナメル質の結晶構造(ハイドロキシ・アパタイト)が完全でではありません。歯が萌出したあと、唾液中のカルシウムイオンが不完全な部分に取り込まれて、エナメル質が強くなっていくのです。フッ素を歯の表面に塗ると、カルシウムの代わりにフッ素がエナメル質の結晶の不完全に早く取り込まれて、早期にエナメル質を強くすることができます。

また、初期の虫歯におかされた白濁部(エナメル質の結晶が壊れかかった部分)にもフッ素が取り込まれ、ふたたび硬くしてむし歯の進行を阻止します。

フッ素は自然界にある元素の1つで、お茶などに微量に含まれているものです。歯や骨をつくるために欠かせない役割を果たしており、むし歯予防にも高い効果を発揮します。現在、日本で販売されているハミガキ剤の約90%はフッ素が配合されています。また歯科医院などでは、フッ素を使った洗口や塗布を受けられます。

ちなみに、アメリカやオーストラリアなどでは、水道水にフッ素を添加して、日常的に摂取できる工夫をしています。

  • 酸がつくられるのを抑える 歯垢中のむし歯菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑える
  • 歯の質を強化する 歯の表面をおおうエナメル質を強くして、酸に溶けにくい性質にする
  • 再石灰化を促進する 酸により歯から溶けだした、カルシウムやリンの再石灰化を促進する